雇用保険の国庫負担、引き上げ見送り
公開日 : 2010年12月5日
財務省と厚生労働省は、雇用保険の国庫負担率(現行13・75%)の引き上げを見送る検討に入った。雇用保険法が本則で定める25%への引き上げを予定していたが、約2,000億円の財源を確保するのが難しいため、積立金の取り崩しで対応する。
政府は景気が回復基調だった2007年度に一時的に、雇用保険の国庫負担率を13・75%に下げた。民主党は国庫負担を25%に戻す方針をマニュフェスト(政権公約)にも明記していた。
雇用保険の財源は、労使で負担する保険料と国庫負担(税金)で成り立っていて、国庫負担が増えると雇用保険の財政は安定し、保険料率も低水準で維持することができる。
また厚生労働省は、雇用保険料率(賃金の原則1・6%)を1・2%に引き下げている措置を来年度も続ける(二事業分を除く)。同保険の積立金は約4兆2,000億円。
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