冬のボーナス
公開日 : 2010年12月15日
2010年冬のボーナス調査で製造業がプラスに転じた。繊維や精密機械が2ケタの増加となり、2010年度上半期(4~9月)の企業業績は大幅に改善したが、非製造業は3年連続のマイナス。
1人当たり税込支給額(加重平均)は71万8,986円と前年比2・35%増えた。自動車、電機などの業績改善で3年ぶりに増加したが、景気の先行きの不透明感から回復力は弱く、2年連続で70万円台前半の水準。支給額はITバブル崩壊後の2002年(72万8,999円)を下回り、昨冬と同様に20年前の水準(昨冬は、14・93%減と過去最大の減少率)。
製造業では繊維の伸び(19・77%)が目立ち、東レは2011年3月期に3期ぶりの最終黒字となる見通しで、支給額が36・36%増加。液晶ディスプレー向け素材が好調な東洋紡も24・31%増加。精密機械は13・11%増加し、電機も8・92%増となった。
自動車・部品は6・98%のプラス。ホンダは新興国市場で自動車、二輪車の販売が好調で19・23%増の約109万円を支給する。トヨタ自動車は今春の賃金交渉でボーナスの年間支給額を決めており、冬季分の90万円は前年より3・22%少ない。生産・販売は回復しているが、算定基準の一つである単独業績が今期も営業赤字になる見通しで、コスト削減を優先する。
非製造業は中間集計時点ではわずかながらプラスだったが、最終集計では1・23%のマイナス。 レジャーが10・00%減、百貨店・スーパーは4・98%減となるなど消費低迷の影響を強い。
支給額ランキングのトップは7年連続で任天堂。冬の支給額が100万円以上の企業は前年と同じ7社だった。
冬のボーナス支給額ランキング
順位 社名 税込み支給額(円) 2009年冬比
増減率(%)
1(1) 任天堂 1,453,703円 0・02
2(-) ファナック 1,330,000円 -
3(-) 日本海洋掘削 1,109,700円 ▲9・78
4(2) 武田薬品工業 1,100,000円 ▲5・74
5(24) ホンダ 1,091,000円 19・23
6(10) 大塚商会 1,040,090円 6・45
7(469) サンエツ金属 1,000,000円 -
8(6) 日本IBM○ 974,000円 ▲3・20
9(13) アサヒビール 966,082円 0・82
10(-) ハイレックスコーポ 966,000円 -
レーション