国の立て替え未払賃金、248億円

公開日 : 2009年6月24日


 倒産の増加で、国が企業の未払い賃金を立て替え払いする額が増加している。厚生労働省によると、2008年度の立て替え払いの金額は、前年度比6%増の約248億円で、3年連続で増加。
 

 倒産で賃金を受け取れない労働者を救うため、国が労災保険を原資とし、未払い賃金の一部を立て替える制度がある(一定の条件あり)。立て替え払いを希望する労働者は、裁判所や労働基準監督署などへ未払い賃金額の証明を申請し、裁判所や労働監督署は、倒産企業の資産状況を調べ、未払い賃金額を確定。これを受け、国は原則として未払い賃金総額の8割を立て替える制度。
 

 2008年度に立て替え払いを受けた人数は、前年度比6%増の54,422人。対象企業数は3,639で、前年度比約9%増え、全体の約8割が従業員30人未満の中小企業。昨秋以降の景気後退で、下期の立て替え払い額が多く、下期は約138億円と上期と比べ約27%伸びた。

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