国内企業への配当22%増

公開日 : 2010年2月27日


 日本企業が、海外で稼いだ利益が国内に入ってきている。昨年4月~12月に海外子会社などから国内企業が受け取った配当は、前年同時期と比べて22%増え、2兆円を超えた。2009年度の税制改正で、国内企業が、海外子会社から受け取った配当を実質非課税にしたことが大きい。
 

 税制改正前の昨年3月までは、日本企業が海外で稼いだお金を配当として日本に戻すと、法人実効税率で約40%という主要国で最高水準の税負担がかかっていたために、日本には戻さずに、主に海外での再投資に回すことが多かった。そのため、現地法人などの内部留保は2007年度に約20兆円に拡大した。
 

 財務省によると、日本企業が09年4~12月に海外子会社や現地法人から受け取った配当は2兆1,011億円で、前年同期より400億円近く増えた。
 

 ただ、資金は戻ってきても、雇用や技術の流出への対応も必要だろう。

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