国への生涯収支のマイナス拡大
公開日 : 2010年8月17日
一生の間に政府に払う税金などと、年金などで受け取る差額はどのくらいか。現行制度が続くと仮定した場合、現在20歳未満だった人の生涯収支は8,000万円超の支払い超過となり、5年前に20歳未満だった人の1・8倍になるらしい。現在50歳以上だった世代では、受け取り超過という。
試算によると、2008年現在で50歳代と60歳以上の世代は、それまで支払った分やその後に払う税金・社会保険料より、生涯を通じて受け取る金額の方が大きい。
特に60歳以上は、生涯で1億4,700万円を政府に支払う一方で、社会保障給付を1億8,700万円受け取る。高齢者世代の一部は年金制度の導入時期に当たっており、これが受け取り超過を大きくする原因になっているとみられる。
一方で40歳代以下は、生涯を通じてみれば支払いのほうが大きく、若ければ若いほど支払い超過額は大きくなっていく。20歳代でみると、1,100万円の支払い超過となる見込みだそうだ。
さらに支払い超過額が膨らんでしまうのは、20歳未満の世代で、生涯に政府から1億1,800万円分の便益を受け取る一方、2億100万円を支払う。差し引きで、8,300万円の支払い超過となり、60歳代の黒字と比べると、両者の差は1億2,300万円に達する。
こういった試算がでると、若い世代は、ますます年金などを払わなくなってしまわないか心配だ。
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