年金確保支援法
公開日 : 2011年8月14日
国民年金加入者が未納保険料を追納できる期間を現行の2年から10年に延長することを柱とする年金確保支援法案が成立した。未納で無年金や低年金になる人を3年間の時限措置で救済。同法案では、確定拠出年金の見直しも盛り込み、企業が運営する「企業型」で2012年1月から従業員個人の掛け金を上乗せ拠出できるようになる。
国民年金の受給には保険料を最低25年間(満額年金を受け取るには40年間)納める必要がある。国民年金は自営業者向けの公的年金だが、近年は非正規労働者の加入、未納が増えている。追納期間の延長は未納者の追納を促し、将来、低年金・無年金になる人を減らす狙いがある。
確定拠出年金制度では、企業が運営する制度で来年1月から従業員個人も掛け金を拠出できるようになる。企業が運営する「企業型」と自営業者らを対象に国民年金基金連合会が運営する「個人型」の2種類があり、今回の改正は企業型が対象。
掛け金は労使合計で月5万1,000円という限度額が定められており、これ以上出しても税制優遇は受けられない。また従業員個人が出せるのは企業の拠出額と同額まで。企業が月1万円しか拠出しなければ、従業員も1万円までとなる。
掛け金を積み増せる年齢上限も上げる。現在は加入者が60歳を超えると掛け金を出せないが、60歳を超えて働く人が増えていることに対応し、企業が選択すれば65歳まで掛け金を積み増せるようにする。
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