ブラック企業の電話相談
公開日 : 2013年9月14日
労働環境が劣悪な「ブラック企業」に関して、厚生労働省が実施した無料電話特別相談の結果を公表。1,042件の相談があり、サービス残業の相談が556件と半数以上を占め、上司の暴力といったパワハラ被害も目立った。
大学生や若年労働者の間ではブラック企業への不安が広がっており、厚生労働省は今月から、各地の労働局の情報などを参考に離職率の高い企業の労働実態を調べるなど対策を本格化させる。
相談内容(複数回答)の内訳は「賃金不払い残業」が全体の53.4%を占めて最も多く、「長時間労働・過重労働」(39.7%)、「パワーハラスメント」(15.6%)が続いた。
相談例として「残業していてもタイムカードを定時に打刻するよう強要された」や「有給休暇を申請して休んだのに、会社に欠勤扱いされていた」というケースがあった。
パワハラでは「上司から顔をなぐられた」、「部署異動後、研修もなく放置され、仕事の仕方がわからないことを理由に上司から退職を強要された」、「草むしりなど無意味な作業をさせられた」といった精神的なハラスメントも目立つ。
相談者の業種別では「製造業」(20.4%)が最も多く、「商業」(19.9%)が続き、年齢別では、30代が24.3%、20代が24.2%で、20~30代が約半数を占めた。
厚生労働省は「相談内容を精査し、労働基準法違反の疑いが強い企業については監督指導していく」としており、来年度からは民間業者に委託して、夜間や休日に対応するフリーダイヤルを開設するなど対策を強化するそうだ。
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