財団法人
公開日 : 2014年7月13日
筆頭株主が財団という大企業は多く、企業による配当金の増加は、財団を通じて文化や芸術の分野などに貢献している。
日本経済新聞によると、もっとも保有額が大きいのは石橋財団。タイヤ世界最大手、ブリヂストンの発行済み株式の9.4%を保有する筆頭株主。創業者の石橋正二郎氏が寄付した株式が主な財産で、京橋のブリヂストン美術館の運営などで文化・教育活動を支援している。ブリヂストンからの受取配当金は2013年12月期が約44億円で、23円の増配を見込む2014年12月期は約61億円に増える見通し。
ポーラ美術振興財団は化粧品のポーラ・オルビスホールディングスの、ヒロセ国際奨学財団はヒロセ電機の大株主となっている。配当額はそれぞれ約17億円、約7億円に増加する見通しだ。各財団が受け取る配当金は美術館の運営費や学生への奨学金に使われる。京セラの大株主である稲盛財団は、科学や芸術に優れた人へ5,000万円の賞金を贈る「京都賞」を設けている。
企業の大株主になっている主な財団法人
保有額(億円) 主な保有株
石橋 2,797 ブリヂストン
上原記念生命科学 1,071 大正薬HD
武田科学振興 888 武田
ポーラ美術振興 806 ポーラHD
稲盛 439 京セラ
神戸やまぶき 416 シスメックス
中谷医工計測技術振興 402 シスメックス
ヒロセ国際奨学 402 ヒロセ電機
上月 397 コナミ
安藤スポーツ・食文化振興 366 日清食HD
新技術開発 334 リコー
出光文化福祉 261 出光興産
イオン環境 246 イオン
岡田文化 236 イオン
セコム科学技術振興 235 セコム
(注)名称末尾の「財団」省略、保有比率と3月末の時価総額から推計