金融庁、検査マニュアル改定 

公開日 : 2015年2月11日


 金融庁が、銀行検査の指針となる「検査マニュアル」を改定した。一時的に債務超過に陥っている中小企業向けでも収益回復の可能性が高ければ運転資金の融資を正常な貸出債権と分類してよいと明らかにした。経営再建中の中小企業などに恩恵が広がりそうだ。
 
 運転資金とは返済期間1年以下で、無担保・無保証の融資のこと。
 
 銀行は通常、取引先の財務諸表を見て貸出債権が不良債権かどうかを判断する。「債務超過」「連続赤字」などの財政状態を見ると、一時的であっても不良債権に分類することが多い。この結果、正常債権に分類されないと運転資金の融資は難しい状況だった。
 
 今回のマニュアル改定では、企業活動の現場まで赴き回復の可能性があると判断した場合は、正常債権と判断し運転資金を融資して良いと明確にした。

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