夏のボーナス
公開日 : 2015年8月20日
日本経済新聞社がまとめた2015年夏のボーナス調査によると、全産業の平均支給額は前年夏比2.11%増の80万5,858円となり、3年連続の増加。全34業種のうち6割強にあたる22業種で前年夏の実績を上回った。
製造業は全17業種のうち14業種が増額で、6.88%増と最も伸び率が高かったのが鉄鋼で支給額は77万242円。鉄鉱石など原料価格の下落で収益が改善し、JFEスチールが8.57%増、新日鉄住金は5.59%増。
造船も増加率が6.45%増と伸びが目立ち、前年夏(2.9%増)を大きく上回った。三菱重工業が6.3%増の94万8,474円、IHIは5.46%増の84万6,217円と大手各社は軒並み大幅に増額。
医薬品は0.81%増。115万円と支給額ランキングで10位となった塩野義製薬がけん引役で、26.09%増加。円安が追い風の電機は6.29%増の87万6,138円。ソニーが11.22%増、スマートフォン部品が伸びるTDKが10.0%増。
前年夏に15.05%増だった自動車・部品は97万5,459円と0.66%増にとどまった。マツダ(4.88%増)や日産自動車(3.11%増)は増額だったが、最大手のトヨタ自動車は横ばいの137万円。
夏のボーナス支給額で、非製造業は0.99%増とわずかながら2年連続のプラスを確保。復興需要に支えられた建設やリフォームが好調な住宅は前年夏より増加。
建設は支給額が5.59%増え、不動産・住宅は2.61%増の129万7982円で全業種で唯一100万円の大台を超えた。支給額首位の積水ハウスと、同6位の大和ハウス工業が牽引した。相続税の節税につながる賃貸マンションの需要がかなりあったようだ。
ライフコーポレーション(20.63%増の61万1,904円)は生鮮品や総菜の販売が好調だったようだ。
支給額ランキング
順位 社名 税込み支給額(円) 2014年夏比増減率(%) 平均年齢(歳)
1 積水ハウス ※※ 1,578,300 1.45 36.3
2 セイコーエプソン 1,555,623 19.88 41.8
3 トヨタ自動車 1,370,000 0.00 38.5
4 スター精密 1,296,640 22.64 40.5
5 KDDI 1,248,342 ▲7.25 40.0
6 大和ハウス工業※※1,198,000 6.96 34.7
7 大塚商会※※ 1,168,054 ▲13.21 39.9
8 ホシザキ電機 1,165,630 1.73 41.5
9 オリンパス 1,150,858 10.48 39.3
10 塩野義製薬 1,150,000 26.09 m35.0
11 アサヒビール 1,122,000 7.29 m35.0
12 ミネベア※ 1,108,824 16.59 43.5
13 セリア※※ 1,089,324 ▲2.25 37.0
14 SMK 1,085,080 ― 42.6
15 日産自動車 1,083,800 3.11 41.9
16 オープンハウス※※◆1,072,609 14.55 m32.0
17 シスメックス ◆1,071,000 6.77 37.9
18 オムロン 1,063,500 1.09 ―
19 デンソー 1,055,000 ▲4.09 41.0
20 科研製薬 1,052,981 0.39 36.3
(注)7月2日現在。※は従業員平均、※※は労組なし、無印は組合員平均など。 ◆は表記以外の支給あり。▲は減。mはモデル。―は非回答、算出不能。