遺産の国庫納付、年420億円(29年5月3日)

公開日 : 2017年5月3日


 亡くなった人の遺産を国が「相続」するケースが増加している。遺産が国庫納付される金額は年間400億円で、10年で2.5倍に拡大。
 
 親族や身の回りの世話をした人などの相続する人がいない、もしくは、相続放棄したようなケースでは公的に選任した「相続財産管理人」が遺産を整理し、最終的に国庫に引き継ぐ。不動産などは換金して計上するのが一般的。
 
法定相続人がいない人の資産が国庫に帰属した額は2015年度に420億円。高齢化で相続人が亡くなるなどする場合が多く、2005年度と比べ2.5倍に増加。これ以外に土地・建物として不動産のまま国庫に帰属する分も数千万円ある。
 
 国庫納付以外にも、引き取り手のいない未相続資産として、銀行などの金融機関で10年以上放置された「休眠預金」がある。2016年末に休眠預金活用法が成立したことで10年間手つかずの預金は2019年から、NPO法人など公益活動を担う団体に助成したり融資したりして活用できるようになる。

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