製造業の損益分岐点比率が悪化
公開日 : 2009年9月21日
上場製造業の損益分岐点比率が2008年度に89・2%と07年度比13・1ポイント高まり、7年ぶりの水準に悪化したことが分かった。企業の業績は、最悪期を脱しつつあるが、売上を伸ばすことは難しいだけに、企業は、一層の費用削減を迫られそうだ。
損益分岐点比率が悪化した最大の理由は売上の減少。08年度の売上高は07年度比で10・7%減った。
企業の費用は売上高の増減によって変わる「変動費」と、売上高の増減で変動しない「固定費」に分けられる。原材料費など変動費は9・7%減と売上高の減少率を下回っており、販売減に対して、変動費の削減が追いついていない状況。
ただ、固定費と変動費を正確に把握(固変分解)しないと、分析自体が無意味になってしまう。
▼損益分岐点比率
企業の収支が均衡し利益がゼロとなる売上高の水準を損益分岐点と呼ぶ。この損益分岐点を実際の売上高で割ったのが損益分岐点比率。100%を下回ると黒字、100%超は赤字となる。
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