住宅ローン、条件見直しの相談急増
公開日 : 2009年11月6日
勤務先の業績悪化で収入が減り、住宅ローンの返済が困難になる人が目立ち始めた。返済期間を延長して、月々の負担を軽くするなど金融機関に契約条件の見直しを相談する人が増加。
国民生活センターによると、「勤務先に解雇され、住宅ローンを返せなくなった」といった住宅ローン関連の相談は4月以降、1,625件で、前年同期(1,112件)より約5割増。
金融機関へのアンケート結果では、87・8%が「景気低迷による延滞の増加を懸念している」と回答し、昨年73・5%、一昨年の52・7%に比べ急増。三菱東京UFJ銀行には4月以降、約2,200件の相談があり、春には、月に300件程度だったのが、最近は月500件程度に増えたという。担当者は、「リストラで職を失ったり、残業代やボーナスの減少で、返済期間を5年程度延長し、月々の支払額を減らすケースが多い」という。
日銀によると、民間金融機関の住宅ローン残高は8月末で約111兆円となり、貸し出し全体の4分の1。延滞が大きく増えれば、多額の損失が発生し、銀行の業績に大きく影響するため、各行は警戒を強めている。
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