法人の申告漏れ、18%減
公開日 : 2009年11月17日
国税庁によると、今年6月までの1年間(2008事務年度)に法人を対象に実施した税務調査で、申告漏れ総額が1兆3,255億円(前年度比18・5%減)となり、1986事務年度(1兆2,256億円)以来、22年ぶりの低水準になったらしい。
申告漏れ総額は2年連続で減少し、減少率は1999事務年度(34・2%)に次ぐ過去2番目の大きさで、追徴税額は3,272億円(同16・5%減)。調査対象法人約14万6,000件のうち、約10万6,000件で申告漏れとされ、約3万1,000件は、仮装や隠ぺいといった不正な経理と指摘された。
所得なしと申告した法人への調査は、約4万9,000件。うち申告漏れ件数は約3万4,000件と同で5・3%増えたが、調査後に黒字になった法人は約7,000件と同6・2%減。全体に占める割合は、14.1%(同16・0%)で、赤字を修正しても黒字にならない法人が結構あるということは、やはり経営環境は苦しいのだ。
国際取引に関する申告漏れ額も大きく減少。申告漏れ件数は893件と同2・6%増えたが、申告漏れ額は1,860億円と同55・5%減少。海外移転を防ぐ移転価格税制の適用を避ける「事前確認」が増え、同税制による申告漏れ額が270億円で、同84・1%の減少。企業としては、無駄な支出を抑えたいので、税務戦略は、ますます重要になるだろう。
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